2012年01月24日
小川を覗くと

寒さも本格的になりはじめました。ここ福岡も雪がチラホラと降り、気温は急降下。土手から河川敷を覗きこむと川には、人っこひとりいません。さすがに、この時期、河川で釣りを楽しむツワモノはいないようです。
しばらく車を走らせていると…
そしたら、いたんです! ツワモノが。
それはそれは小さな小川に、小さな竿を手に取って、何やら釣りをしているご老人が。狙っている魚はタナゴ!
タナゴは、とても小さな魚なので当然、仕掛けも極小。
近くに寄って、よく見るとタナゴ専用の竿を使っている。長さは1m。
タナゴの専用糸、専用針。すべて極小のタナゴ専用の道具の様子。
針の先には小麦粉と卵の黄身の練り餌のようだ。タナゴを釣る際は、一箇所でじっと座って行うのが一般的なので、こんな寒い日は手なんかかじかんで、相当つらいハズ。
「釣れますか?」と尋ねると…
小物釣り師は「あんまり釣れないねぇ」とだけ簡潔に答える。
水温が低いため食いが悪い様子。それでも、時折、マッチ棒のようなタナゴ専用浮きが揺れる。釣れたのは数センチのタナゴだった。
タナゴは異国にも生息しているが、専用の道具があるのは日本だけだろう。とかくビッグフィッシュばかりの釣りが持てはやされる近年だが、ミクロに近いタナゴ釣りは、世界に誇る日本の釣り文化だと思う。
冬の川釣り。
タナゴ釣りもまた、冬の寒さを物ともせず、釣り人たちを魅了してやまないひとつであろう。